近すぎて遠かった、手賀沼トライアスロンへ

こんにちは、柏店の堀越です。

住まいから最も近場で開催されるトライアスロン大会。手賀沼トライアスロン。
いつでも出られるだろうという気軽さが転じて、これまで出場が先延ばしにしてしまいましたが18回目でやっと初出場が叶いました。
例年夏の盛りの8月開催から、前倒しになり今年は6月22日と梅雨の最中ながら天候に恵まれ、トライアスロン日和となりました。


レース15分前に入水チェックを済ませ一旦上陸すると、朝早くから応援に駆けつけて下さった皆さんとご挨拶。
見慣れ過ぎた風景に全く緊張感がなく、最後方から再び手賀沼に身を沈めます。

水温は適温、普段のプールと同じくらいの体感
視界は不良 それは承知のうえ
水面はさざ波 強めの南風により手賀沼にしては波高めの印象。

ご自身のトレーニングを差し置いて、応援下さる皆さんに感謝。

トライアストンのスタート形式には幾つかのパターンがあります。
手賀沼は入水した状態からの一斉スタート。スタート地点では沼底に足が着くので初心者にはお薦めの大会です。

来月、初のオリンピックディスタンスに挑戦するK子さんにもお役に立てる姿をおみせできたでしょうか!?


いよいよスタート30秒前、
スタートのカウントダウンがはじまると水面からお互いを鼓舞するエールが上がります、

「生きて帰ってくるゾォォォー!!」の掛け声とともスイムスタートです。

この一年間、3種目で最も計画的にトレーニングらしい事をしたのがスイムでした。
クローズされた沼は、海や河でのレースと違い潮の流れがない分、プールに近い泳ぎ出来ると算用しておりました。
が、予定より3分遅延でカテゴリー順位 27位でバイクに移行します。

沢山のギャラリーを通過するので、咄嗟におもろいパフォーマンスしなくてはと、妙なプレッシャーに変顔すら中途半端でした。

スイムで出遅れた要因は2点、スタートの位置取りの悪さとバトルを回避した後に着いた遅い集団で安住していた事。
水面の透明度が低くガーミンのペースを確認することなく終えてしまった事。いづれにしても積極性がなかってです。

レース全般で心拍160平均が目安からすると、だいぶ緩い泳ぎをしておりました。

追い込み切れずに余力を残してバイクに移ります。



地の利を活かせるバイクパートへ

スイム時以上に南風が勢いを増してきました。
蛇行する岸辺と風上にあたる丘陵地帯から吹き抜ける風は、コース上の選手にとっては不規則に接し小まめに風向きに合わせたポジション変更が要求されます。
毎週末このコース上を行き帰りし熟知する私には、この風は相対的有利に働いてくれました。

ペースはバイク5周回のうち、最初の1周を心拍160維持で走行し、その際のラップ平均速度を維持するよう心掛けました。
レースはイーブンペースの単独走なので、普段の柏店練習会での手賀沼周回練の方が遥かに強度が高いと感じました。

落差なく一定ペースで進行し、ランにもスムーズに移行できました。

バイクパート9位。
ランのスタート時点でも9位でしたので、バイクで18人抜きした計算になります。
あとは苦手のランでどれだけ抜かれずに堪えれるかです・・・

毎週稽古相手になってくださるメンバーが、多忙な中ご自身の練習を差し置いてわざわざ私服で応援して下さるのを確認して、その時間を無駄にさせてはならぬと気を引き締めました。

バイクパートに関しては日頃の成果が発揮できて面目躍如されたところでしょうか。



最後のランパートです。

これも最初の1㌔のペースを基に、以後淡々とペースを維持する作戦です。
ここまで来ればトラブルによるリタイヤの要素はなくなり、いよいよ自己対峙の時間です。

3.3㌔×3周回 単調で集中力が切れかける場面ですが、ゴールしたら何がしたいか、その一点に想いを集中し辛さを忘れます。

私が走りながら考えていたこととは・・・
ご褒美のビールに尽きます、考える程に喉が更に乾いてゆく底なしの枯渇感。生きてること実感します。
気づけばラスト1㌔。脳裏では葉加瀬太郎のヴァイオリンが反覆し、琥珀の液体をすり抜け出た泡が白く吹き上がり最高潮に
、気分は『情熱大陸』の主人公バリです。

自分なりに上手くランを纏められました。これは皆さんの応援に尽きます。
周回する度に待っている皆さんの目を通過するとフワッと推進力が湧いて、それを何とか維持するとの3周回でした。

気温30℃を越える中で、心拍が上振れしていたようです。

ランカテゴリー27位 総合 11位 タイム 2:31:29 
目標の30分キリには届かなかったものの、40代年代別 3位のおまけ付きでした。

ビールジョッキ片手に乾杯のポーズで駆け抜けました。

レースを終えて

レースが終われば緊張の糸が解け、気持ちに安堵感が湧れ、やがて多幸感に満たされます。
ゴールしたアスリートは皆さんもれなくいい笑顔をしていおります。それはトライアスロンという高度にバランスのとれた競技の特性が顕れていると考えます。

まずスイム→バイク→ランと事故が起きた時の危険性が高いものからクリアしていきますが、逆にその動作による身体へのダメージは強いものになります。
泳ぎには浮力が、自転車には惰性がアシストしますが、ランは自重を受け止めつつ自身の意思がなくては前進できません。
それ故、競技の終盤になるにつれ身体的には苦痛を伴います。遅い速いは関係なく。
最後の走りでは安全に自分の力を出し切る事が可能です、安全だからこそ出し切れるに近いかもしれません。あとは本人の意思次第です。

フィニッシャーは、小さくはない危険とそれなりの苦痛を乗り越えてそこにたっているのです、『完走した者皆が勝者である』というトライアスロン精神が自然と醸し出されるゴール後の会場の雰囲気が心地よいです。

もう一つが運的要素が非常に少ない事もあるでしょう、『トライアスロンに奇跡は起きない』とも言われます。
バイクパートでのドラフティング禁止に代表されるように他力を利用しない、基本的には自己の力のみで完結させるルールです。
長い競技時間の最中には1つ2つのミスもあるかもしれません、でもそれを挽回するには十分な時間も与えられてます。
だからこそ自身の結果を素直に受け入れられるのかもしれません。

ミスをなくす為の準備や経験も実力の一つでしょうし、終わってみて「たら、れば」の話がでないのもトラアスロンらいしです。
どのレースも終わってみれば清々しい印象しか残りません。

老若男女問わず自分のゴールに向けてエネルギーを注いでる姿ってカッコよく見えます。自分もそう思ってもらえるような姿勢で少しでも永くレースのスタートに立ちたいと思うところです。


この一レースを終えて、また自分の出来る事と足りない事、これからしたい事がみえてきました。

トライアスロンチャレンジに興味を持たれた方、まずは出来ることから始めてみましょう!!誰でも最初は初心者です。