ツール・ド・八ヶ岳 2018
「こんなに気持ちのいい天気なのに、明日は嵐になるなんてヤダねぇ」
八ヶ岳北麓・八千穂高原から明日のゴールを拝む面々。
4月15日 レース当日は全国的に春の嵐が吹き荒れると、天気予報が注意を呼びかける。
こんにちは、堀越です。
今年で32回目の開催、ヒルクライムレースの中では伝統ある大会として周知されているツール・ド・八ヶ岳に参加してきました。
春先一番のレース
まずはレースの概要から・・・・
舞台は長野県佐久穂町。お隣は山梨県の清里になります。
今月末(4/28)に開通する中部横断自動車道八千穂高原IC と国道299号線の交差付近がスタート地点、関東、中部圏からのアクセスもよく関西圏からも参加者もおり、加えてシーズン開幕戦的な位置づけでハイレベルなレースが繰り広げるられています。
スタートは山麓とはいえ既に標高800㍍程、筑波山より高い、何となく呼吸が苦しい気も・・・
ゴールは国道299号線の頂上、麦草峠。
標高2127㍍で国道の中では2番めに標高の高い地点になるそうです。
スタートの麓から標高差1300㍍、25キロを一気に駆け上がります。
レース開催前の冬季は雪の為閉鎖されており、このレースの開催をもって全面開通になります。
佐久穂の住民にとっては、レースが春の訪れを告げる風物詩になっているようです!!
前日試走も頂上までは通行不可で中腹までとなります。
コース周辺は日本有数の白樺林が広がっています。
レース前日の過ごし方
このチャプターはこれからレースに興味がある方が、初めてのレースに参加する際にお役に立てたらと思い綴ります。
どんなレースやイベントであれ、初めてのものには緊張や高揚してしまうものです、普段何気なくやっていることも焦ってうまくいかないなんて事もあります。
そんな事も見据えて一番大切なことは、大会のスケジューにそって時間に余裕のある行動をすること!!
2番目は余計な事をしないに限ります!!
ちょっと時間に余裕が出来たと自転車のセッチングをイジったり、普段やらないストレッチをしてみたり・・・収拾がつかなくなり逆効果になってしまうことも。
テスト前の一夜漬けと違って、やって効果ある特攻策は殆どありません。
自分自身がそうですが、普段の生活、練習で出来ない事はレースでも出来ません。
レース前日にレースの為になるのは余計な事に手を出さずリラックスして過ごすことくらいです。
3番目は焦らない、特に緊張して前夜の寝付きが悪くて夜中に焦ってしまう方もいらっしゃると思います。
私自身も、初めてのトライアスロンのアイアンマンレース前夜に一睡もできなくて、不安なままスタートしながら13時間近く走り続け最後はハイな気持ちで完走しました。
これ以後、睡眠が上手く行かなくても半日分の体力はあると思えるようになり、その心の余裕がかえってスムーズに睡眠へ導いてくれてます!!
今回の八ヶ岳は場馴れしたリピタ-のメンバーさんのハンドリングで順調に予定を消化してゆきます。
受付を済ませ、明日の準備をしたら、各自各々のペースでのんびりします。
今まさにリラックスの最中です、明るいうにひと風呂浴びた後は、暖炉の火に包まり缶チューハイ。早くから飲み初めてストックがなくなっておりまいた。
この時の想いは”一度でいいからシャム猫を抱きながらブランデーを傾けて暖炉の前で・・・”
軽く酔いが回って来た頃にちょうど夕飯時、ココでも軽く一杯普段通りです。よいリラックスが場の雰囲気を和やかにしてくれます!!
もちろん普段から飲まないメンバーは飲みません。お付き合いの晩酌や気遣いは不要 あくまでもいつものペースで良いのです、他に迷惑をかけなければ!!
明日の天気に不安がよぎりながら夜の帳がおりてゆきます。
土砂降りの雨音で目を覚ます
白樺林を吹き抜ける突風と土砂降りの雨の音で目を覚ます。
不思議と雨が降っている事で気分が落ち込む事もありません。
レース開催が危ぶまれる様な天気ですが、そもそも雄大な自然の中で行われるこの手のイベントでは、どうにもならない不可抗力が往々にしてあります、レース楽しむならそれを受け入れる余裕も必要かもしれません。
一向に雨の止む気配は無いものの、スタート時間を逆算してウォーミングアップ開始です!!
ここでも普段通り、今更頑張ってもレースに必要な体力を無駄に消費してしまったり、汗を過剰にかいて汗冷えになりかねません。
事前にウォーミングアップの練習もしておくと本番での余裕が出来ます、
みんなでお喋りしながら作戦会議!?
このあと、レース短縮のアナウンスが告げられます。
レースの連絡事項も発表と同時にSNS に随時アップされるので便利な時代になりました。
急展開で天候が回復するも 山頂は嵐
スタート時間を見か払うように天候は回復。
冷たい雨を想定した為、急遽夏用ウェアに身支度します。
スタート時間も大切ですが、ヒルクライムレースにはその前に重要な関門があります。
下山荷物預けです、正規のレースが開催され残雪残る頂上ゴールだと、晴れていてもスタート地点より7°~10°位気温は下がります。ゴールをしてもレースが終わりコース上がクリアになるまで待機してからの下山となります。
十分な冬装備がなくては、下山も出来ない状況になりかねません。
レース前に健闘を誓い、各々自身のカテゴリーへ散ってゆきます。
レースはスタート時こそ蒸し暑いくらいの晴天になったものの、短縮になった15㌔のうち、後半は土砂降りの雨の中で走ることになりました。
この雨と標高が高くなるにつれて強まる風の影響を考慮して短縮開催した主催者の判断は最善の策だったと、走りながらに実感しました、本来の2/3ほどでしたが十分走りごたえのあるレースになりました。
結果はトップが40分台のところで、6分差・15%以上タイム差で13位とヒルクライムレースとしては箸にも棒にもかからぬ有様ですが、日頃の練習の指標通りの走りでしたので、現時点での能力は発揮できたと納得のいくものでした。日頃出来ないことはレースでも出来ない。
エンドウさん 安定の優勝!!
どんな状況であれ強い人が勝つ!!
昨年に続き、年代別50代でエンドウさんが優勝!!
序盤からの独走で圧巻の勝利です。
35~40代でキタムラさんが4位入賞!!
忙しいお仕事の合間を縫って練習時間を抽出する姿は、サラリーマンレーサーの鏡です。
お二人とも常日頃からレースに向けたトレーニングを研鑽されていますし、このレースが終わった直後も次のレースに向けてペダルを漕がれています。
これから何がしかのレースに出て見たいと思われる方にはヒルクライムレースはオススメです!!
落車などの危険性も少なく、パンクなどを除けば運的要素で着順決まることもなく、ほぼほぼ実力が結果として現れるます。
レースの後の日常
ここ数年レース後に続けている習慣があります。
無事走り終えて数日後、疲れが回復したところを見計らって恒例の献血に参上です。
レースはもとより、楽しく自転車に乗り続ける為に、人並みには健康に気をつけています。健全な体と体力を活かして細やかながら社会貢献になればと思っています。
今回は同輩の稲見くんを誘って、自転車の輪だけでなく善意の輪を広げて参りました!!