川辺のサイクリング 【冬の追憶編】

春から初夏にかけての、旺盛に満たされる力強い川面の景色もいいですが、川底が覗けるくらい水位の落ち着いた冬の河もいいものです。線香花火の小さな灯かりのような儚さにも似た趣でしょうか。

そんな冬の河川が緩やかに傾斜の惰性で流れるくらいの力加減で走れるサイクリングをしたくなり、脱力系ライドを企画しました。


こんにちは、オンザロード柏店の堀越です。
出場する数少ないレースが終わり、自転車に乗る目標もなく、気軽に気の向くままライドをしております。
それでもペダルを漕いでる最中も愉しいし、終わった後に充実感と安堵感で美味しいご飯とお酒を頂いてます。
そんな緩い自身の心境が反映したイベントです。

12月になっても日向は充分暖かい今日この頃。街路樹の銀杏も見頃を迎えてました。


千葉在住の方が集合し易いよう、柏市の北端・利根川に面したあけぼの山公園からスタートし、数個の路地を曲がればサイクリングロードにアクセス。もちろん信号は一つもありません。そのまま河を渡り茨城へ。

守谷の利根川河川敷にて、土手をクネクネ登り降りするハイカラな集団を遠目から眺めつつ近づくと、守谷店のマウンテンミニツー御一行でした。 色川店長のアクロバティックな走りを拝見しました。理解できない身のこなしでした、前世はたぶん忍者です。

利根川・鬼怒川・小貝川を繋ぐ地元のお散歩径を繋いだようなルートです。
コースの大半が車との交差のないCR。 車間も詰めづに、各人の心地良いペースで進みましょう。


ゆっくり漕いでもお腹は空くものです。
寧ろゆっくりペースの方が内蔵へのストレスがない分、リアルな空腹感を訴えてくるなと思ったところで休憩です。
ライドのタイトルにピッタリの『 水門 やきそば あきた 』にて

ライドの雰囲気にマッチした、ガッツリ食べ尽くすでもなく、お洒落に気取るでもなく、程よく居心地のいいお店でした。

メニューは、やきそばと、オプションの玉子付の二択です。 ワンコインで賄えます。
隠し味にピリッとあるものが仕込まれてました、是非お試しあれ。

冬の眩しい日差しの差し込む一席でのんびり頂きましょう。
つくば近辺でも高いお金を出せばそこそこ美味しいものも手に入りますが、自ら自転車を漕いで辿り着いたからこそ味わうことが出来る素朴な幸せ。お金では買えない贅沢な時間でした。

食後の口直しに、甘い缶コーヒー片手に大きな銀杏のしたで日向ぼっこです。今日は先を急ぐライドではないのです。


最後のお立ち寄りスポットは小貝川の沈下橋、小目沼橋。

私の高校時代の通学路の一部でした。話の尽きない友人と遠回りして敢えてこの橋を渡った事など思い返していたら風の便りが届いたのか!?
同輩から十数年ぶりにお正月みんなで集まろうと連絡がありました、何と。そう、もう年末ですね。


橋の上で、正午の鐘を聞いたところで家路に着きましたが、ここから柏まで30分程です。
たった3時間ちょっとのライドでしたが、もっともっと長い時を共有していたような錯覚に陥りました。
4名の皆さんとはまだまだ日も浅いお付き合いにも関わらず、まるで旧友と遊んでいるかのようなイットキでした。

それは、”サイクリング”という無象の共通言語がそうさせてくれるのだと思います。

またみんなで遊びましょう、自転車で!!