蝉時雨でにぎわう、日光の細道

こんにちは、堀越です。
今年も夏の日光ライドのシーズンが到来しました。
かれこれ20年数年来日光詣でをしておりますが、まだまだ未知のミチが残されておりまして、
回を重ねる毎にマイナーなルートに趣を感じるようになり、今回も静かな峠巡りとなりました。


さて始まりは、日光市運動公園からスタートです。
日光有料道路 日光IC下車10分ほど。奥日光、鬼怒川、南会津と各方面へのライドの起点としては大変便利なデポ地になります。
今回同行の つくば店 遠藤さんの8月の山スペシャルもここが起点になるようです。

スタートして僅か数キロ、交差点を2つ曲がれば、標高1000㍍まで続く峠の入口です。まずは大笹牧場を目指します。
高低差600㍍を、約20㌔で登る峠なので、ならせば勾配4%弱なのでアウターでも充分登り切れます。

時折、影間がなくなるのは小百側の砂防堰堤を横切るほんの一瞬で、道中はほぼ柔らかな木漏れ日が差し込む程度の日陰の中です。
堰堤から流れ落ちる水も澄み切った透明で、初見なら感激レベルですが、ここで高揚していたら尺が足りませんので歩みは止めません。


本日最初のピークになります。
大笹牧場の交差点、休憩するには序盤過ぎてタイミングが合わなかったので今回は通過。

ゆっくりと横に目を向ければ、こんな牧歌的な風景が高原のソフトクリームを片手に満喫できますよ!!

https://www.nikko-kankou.org/ 日光市観光協会さまHPより


日光でも最も人気(にんきひとけ)がなくて有名だぞ、地元のおばちゃんが自慢していた栗山地区から福島の県境にむけて
確かに見かけたのは、人の数と野生の猿が同数でした。
慣れとは怖いもので、乗り始めは日光の新緑に心躍らせておりましたが、数時間もすると変わり映えしない景色と感ずるように。緑に目が肥えてしまいました。

栗山の集落を後にして次に人の姿を見かけたのは、小一時間が過ぎた頃でしょうか!?
秘境の温泉郷をして知られる、湯西川温泉です。

街の中心を流れるのが湯西川の川岸に趣のある建屋が残っていますが、この地区はもっと深く歴史に刻まれた地区だとしりました。下野の国・湯西川は平家落人の安住の地なり

いま現在でも平家の末裔がその土地の風習や伝統を守り生活のなかで息づいており、道端からの景色にもその一端を感じ取れました。

時刻も昼前ですし、すこしさっぱりしてから昼食にしますかと湯西川に浸ります。

水嵩も浅く、陽を浴びた川面は思ったほどの冷たさはなく、いつまででも浸かっていられそうです。
ここでこのライドの終えてもいいくらいの満足感を得てしまいましたが、その後更なる水遊びがはじまるとは思いもよらず・・・


湯西川温泉郷を後にして、下流の野岩鉄道 会津鬼怒川線を目指しひたすら下り続けます。

立派な橋梁とトンネルをいくつも潜りながら下り続ける眼下には、ダムの底に沈んだ道がみえます。
ちょうど先日読み終えた、小説 城山三郎著 黄金狭 が重なり、色々と考えさせられながら、ペダルを漕がずともただただ続く下り坂に身を委ねて下界へと落ちて行きます。
決してペダリングを止めない遠藤さんの姿はとっくに見失ってしまいました。どこまで落ちてゆくのやら・・・


時は3時間程進めて、今度は朝パスした大笹牧場を霧降高原頂上へとハイペースで登ります。
予定にはないルートですが、予定より早く雨雲に囲まれてしましい。最短ルートで切り抜けるための最善策として峠越えを選びました。

登り続けます。
脚を止めれば、全身雨で塗れた躰は一気に熱を奪われます。この時の標高は1,400㍍。
『夏日の日光 低体温症で中年サイクリストが救急搬送』明日の下野新聞の地域面の見出しが頭をよぎり続けます。

      たった数時間前に・・・・あの見上げた空は幻かぁ

さてさて後半あっけなく終わってしまったかのような蝉時雨ライドですが、続きがありまして、
それは是非一緒に走れる機会にリアルに体験してもらいたくここでは秘密にしておきます!!

ミニマム運営を続けるオンザロード柏店では、通常のライドイベントでも他店より多くの制約下で充分満足いただける内容ではないと承知しております。
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