紅黄の”日本ロマンチック街道”をゆく

日本ロマンチック街道とは、日本において最もドイツ的景観を持つ街道として、長野県上田市より群馬県草津町、沼田市を経て栃木県日光市を結ぶ全長約320kmの街道です。 @日本ロマンチック街道協会事務局 より

こんちは、オンザロード柏店の堀越です。
過去知らぬ間に”日本ロマンチック街道”全区間を走っていたようです。この地図をみて今更ながら気づきました。
サイクリストが気持ちよく快走できるルートで、どの区間も良い印象が甦ってきます。

ただ、いずれも初春から晩夏にかけての、緑の瑞々しい時期のものばかりです。そうなんです、2,000㍍級の峠を越える街道は冬季は閉ざされてしまうのです。

霧の、いろは坂

夏の日光ライドは勝手知ったるものですが、晩秋のライドは色々と注意すべき点もあったので、また来年再訪するであろう時に備忘録として残しております。


スタートは、日光有料道路終着の清滝ICまでデポします。IC近くに公営体育館や温浴施設があるのでそこを起点にするといいと思います。
先に述べてしまうと、日没間近の いろは坂の半時程のダウンヒルは真底躰を冷やします。帰宅まえに一風呂浴びて、疲れを癒すことで翌日へのダメージも軽減できます。焦って家路についても宇都宮市街の帰宅渋滞にハマるので、お風呂で時間調整をするくらいで丁度良いです。

中禅寺湖に留まる霧、一日中そこに留まっていたようです。

11月6日。この日、YAHOOの天気予報で日光は、最低7℃~最高15度となっていましたが、同じ日光市内でも基準点となる日光市街地と群馬との県境では、路面距離で50㌔、標高差で1000㍍の開きがあるので、天気予報の見方は要注意です。 山の天気は移ろい易いので尚更です。

因みに、正午過ぎの一番日の高い時間帯でも、金精峠通過時の気温は5℃でしたので、下山時の体感温度は0℃前後になります。

関東平野部の真冬の装備でも丁度良いくらいでした。


夏は何度も訪れる日光ですが、今回は初めての紅葉狩りと言う事で、トレーニング的な負荷は掛けずに淡々としたペダリングで進みます。
往路は重たい曇り空でしたが、時折陽が差し込むと景色も華やぎますね。

難しいのが、急勾配になると、負荷が上がり⇒速度が低下し⇒汗をかく。体幹は温まり汗ばむのですが、手先、足先は痺れるくらい冷え込みます。そして下りに差し掛かると、負荷が下がり⇒速度が増し⇒汗が冷えて、体幹まで凍てつく。

雨雲が通過するのを、最高の場所でやり過ごせました。

休憩のスポット、タイミングもいかに躰の負荷を和らげるのが肝になります。

奥の日光白根山にはうっすら初冠雪


金精峠を越え、群馬県片品村の丸沼にて食事をとり、折り返し。
距離的には半分でも、往路は登り、復路は下り基調なので、時間配分的には 65:35 で見積もってます。

午後になってようやく晴れ間がみえてきました。

よい景色もみたいところですが、空気の薄い高所は下り加速も早いので、しっかりハンドルコントロールしなくてはなりません。
冬用グローブが無ければ、ブレーキレバーを握り続けるのも難儀な気温でした。


順調な進行で、日没までの余裕ができたので少し寄り道しみます。
戦場ヶ原から横道に入ると、また趣のある径が湖畔へと続きます。
一般車の侵入禁止道路で人気のない静けさはいいのですが、野生動物達が我が物顔で闊歩しています。猿、鹿、アナグマ・・・

後半は中禅寺湖の湖面に触れてみました。
OTRの夏のイベント恒例の水浴びスポット「千手ヶ浜」
水面に手をさらすずとも冷たさが判ります。ここはやっぱり夏がイイね。

最奥にかかる霧雲は、朝からずっと滞在しております。居心地の良い気温なんでしょう。

最後のいろは坂下山前のボートハウスにて、
太陽は山裾に隠れて、あと1時間もしないうちに漆喰の闇に置き換わるであろう、マジックアワー直前でしたが、安全な下山を優先して奥日光を後にしました。

9時出発の17時着。日中の使える時間をフルに活用しました。その後の湯舟の気持ちよさときたら・・・
寒さに耐えたご褒美ですなぁ。


繰り返しになりますが、こんなに穏やかそうに見える光景でも、真冬の装備で丁度よいくらいでした。
これから今季最後の奥日光に入られるようでしたら、しっかり準備してお出かけください!!

中禅寺湖が形成されてから2万年とされています。来年も日光は逃げませので決して無理はなさらぬように・・・・