『There’s only one. 究極のレースバイク』新型 Madone Gen 8 第8世代マドンに乗ってみた!
さあ乗ってみよう
トレックから『究極のレースバイク』を謳う新型マドン第8世代がデビューしました。
引き続き、絵と文はかげやまがお送りします。
さて、展示コーナーから試乗コーナー(本社屋の駐車場の一角)へスタスタ歩きながら・・・
◎今までにないほど、フレームサイズごとに個別に設計を煮詰めたこと。パイプの太さと形状がフレームサイズごとに徹底的にバランスされていること。
◎カーボンパイプの整形に使うブラダー(整形の時に内圧をかけるバルーンのようなもの)も、フレームサイズごと・またパイプ形状ごとに個別の設計になって、無駄を徹底的になくした成形方法になっていること。
◎フロントフォークも成形方法を変えて、ワンピース構造(!!)となって、徹底的に軽さと硬さのバランス次元が上がったこと。
そんな話を聞きました。徹底的に、期待が高まってしまうじゃないか。
テクノロジーをもっと語りたいそんな貴方、なんとホワイトペーパー公開版が用意されているので、ご一読されたし!
https://www.trekbikes.com/jp/ja_JP/madone-aerodynamics/
やられた!
さてご対面。
こ、これは・・・。
均整のとれたプロポーション。スラリとした佇まい。美人さんだ。
「あ、かげやまさん、それXSサイズで小さいですよ。」
えっ!全然小さく見えない!
サイズによってパイプの太さと形状を変えて、見た目のバランス・ビジュアル面にも徹底的にこだわったという新型マドン。
本当だった!やられた!Sサイズくらいかと思ってしまった。イントロで完敗。
実際に小さいのか図ってみましょう(XSサイズの最低サドル高が気になっていたというのもある。)
サドルにもよるけど、590~595mmくらいまで下がりそうでした。
細かいところですが、新型ハンドルに取り付くメーターマウントもかっこいいな。
リドルトレックチームカラー、今回のマドンのフレームシェイプにとてもよくマッチしていて、派手なんだけど破綻していないデザイン。
チームカラーってカッコいい!と素直に思ってしまいました。
この日の関西地方は朝までガンガン雨。幸い、私がお邪魔した時間は路面は乾いて、試乗できてラッキー!
そこにマドンはあるのか
Madone SLR 7 のMサイズをお借りしました。
トレック・ジャパンの本社は、六甲山脈を見上げる立地にあります。スタートして住宅地の中をガンガン登ります。(いつぞや研修の時に山の上まで登ったな~。)
普段は現行型 Domane ドマーネSL に乗っている身としては、レーシングロードの軽さはウハウハ。現行型 Emonda SL に乗っていたこともありますが、それと比較しても挙動は軽快。
軽快なのは、SLRグレードなので当然といえば当然か。
登り始めて気づくのが、リアセクションの振動吸収がメチャクチャよいこと!軽快なくせにバタバタする感じが全くない!
28mm幅のチューブレスタイヤを前後とも5気圧にセットしてもらいましたが、この乗り心地の良さは異次元かつ未体験。これはどなたでも分かるポイントでしょう!
対して、フロントフォークはその軽さも手伝ってか、ちょっとフワつく感じかな?これはフロントタイヤの空気を少し抜いたらだいぶ落ち着いたので、空気圧セッティングに少し気を使う必要がありそう。
後でクネクネ路面を走ってみて気づいたのが、フォークの硬さに対して、ハンドル(新型 Aeolus RSL バー/ステム)のしなやかさが確保されていること。このハンドル、意地悪に体重をかけるとしっかりしなるのが分かる。
個人的にはポジションの問題で一体成型ハンドルが苦手なので、自分ならハンドルは変えてしまうかもしれない。でも、トータルバランスとしては実はよく出来ているなあ(当たり前か)。
しっかりしたフォークのもたらす挙動の軽さ、かかりのよさ、そしてハンドルのもたらすしなやかさ。これはさすがだ。
借り物バイクでカジュアル服装のくせに、妙に軽快にいつまでも登ってしまった。
これは楽しい、速いや。
はっ、つい登りすぎてしまった・・・。試乗は一人とはいえ、さすがに心配されそう、戻らねば・・・。
登ってきた道をUターンして、今度はガンガン下る。
ここではっきり気がついた!
下りでペダリングを止めたときの速度が上がっていく感覚、これは紛れもなくマドン(従来型のエアロマドン)のそれ!
メーターは付いてなかったけど、ふわ~っと50km/hくらいは出てしまったと思う。(ごめんなさい。)
やべー、はえー!
でも乗り心地がよくって路面に吸い付く感覚、怖くない、なんだか変な感覚ー?
住宅地の下り坂をオフィスカジュアルでかっ飛んでいく、これも変な感覚・・・?
さて、ふと信号待ちで試してみて気がついた。
このエアロボトル&ケージ、めちゃくちゃ抜きにくいですw
ガチッとホールドされるので慣れは必要ですが、最近手首を痛めがちな自分にとってはかなりの苦行w たぶん、フレームサイズによっては、このエアロボトルは抜けないのではないか?
(戻ってXSサイズで試してみたら、いわずもがな。)
まあ、これは使う局面によってボトルを変えればいい話か・・・。
散々乗ってから戻っても、全然心配されていなかった(笑)ので、続いて SL グレードを試乗させていただく。
Madone SL 6 のMLサイズをお借りしました。
SLRフルキットから、SLというミドルグレードに乗り換える。
踏み出してみて、おっとこれはいきなりの格差感は否めません(笑)。
速さと軽さを第一指標とするならば、やっぱりトップグレードであるSLRはすごい。絶対的な優劣は明らかですね。
一方、挙動の軽快さに関しては、寸法設計が同じこともあってかあまり違いは感じません。過度に挙動が素早いバイクは気を使うことも確かなので、一台でいろんな走り方をするならば、これはこれでバランスがいいですね。
105の電動変速Di2も、しっかり動いて本当に性能がいいです。
スーパー105とか、105RSとか、1005(ひゃくまるご)とかに名前を変えるべきだw
うーん、今の自分ならSLグレードで十分かなあ。あん、でもドマーネと乗り比べて楽しむならSLRか?いやいや、そこまでヒルクライム命ではない自分なら・・・。しかし105電動の性能は本当にいいなあ。
人には人のバイクがある
とか考えながら戻ると、お口直しにとこんなバイクを貸していただきました。
現行 Domane SL + 新型 シマノGRX 12速 Di2
なんでもシマノさんの依頼を受けて、メディアインプレ用に作った車体だそうな。
これに乗って夙川の河川敷を流す、最高じゃないか。
路面に気を使わずにクルージングできるドマーネ、最高じゃないか。
爆速変速 GRX Di2、最高だ!ブレーキレバーがめちゃくちゃ握りやすい!しかもブレーキががっちり効く!
ドマーネ、ほんの少しの重心位置の違いが安定したハンドリングに繋がるのですね。ゆっくり乗っていても速い、速く走っても安心、そんなバイクです。
戻ったら「あ、やっぱりアイソスピードが好きな人の顔だ」と野次られた。
よ、よく分かっているじゃないカ!
ドマーネもとてもよいですね。
さて、このブログを書いている最中に公開された動画。関西シクロクロスでおなじみの強豪選手、川村さん(AJOCCのME1全国ランキング2位)が、言いたいことを動画にまとめてくれていました。
『革新的な空力コンセプトでエアロと軽さを両立 第8世代マドンSLR 世界最速 実走レビュー』
Coming Soon !!
はー、思いのほか乗りすぎて、疲れた・・・。
なんとも魅力あふれる新型マドン第8世代。順次、店頭で試乗車も準備して参ります。
引き続き!ぜひ店頭でお確かめ下さい!