ディスクブレーキの予備ホイールをストレスフリーに交換調整!Tuning Tips!

久しぶりに遠征準備をしています

こんにちは、柏の影山です。涼しくなってきてシクロクロスシーズンも最盛期に・・・。乗り遅れないように準備しなくては!とちょっと慌てています。

11月2日「幕張シクロクロス」のカテゴリー1に出走してきます!
http://starlightcross.com/

自分とクラブメンバーのレースは午後からなので、午前中は会場でお手伝い。空いた時間にお隣の幕張メッセで「サイクルモードインターナショナル」をのぞきに行く予定です!

最近の雨の影響で、フラット高速コースでおなじみの海浜幕張公園は、だいぶドロドロお湿りらしい・・・。

せっかく行くなら、きっちり走りたい!今回は路面状況に合わせて3セットのホイールを持っていく予定です。

ドライ用タイヤ、オールコンディション用タイヤ、そしてその高剛性版。

それぞれ違うホイールなのでディスクブレーキのセッティング(後述するローターのこすれ現象)が微妙に違う・・・。

でも事前に対策しておけば、ある程度は大丈夫!

ちょっとマニアックな、ディスクブレーキセッティングのお話です。

ディスクブレーキにつきものの「こすれ現象」

ディスクブレーキ装備のバイクにお乗りの方はお気づきかもしれませんが、「ブレーキパッドとブレーキローター(円盤)が接触する」現象、どうしても起きますよね・・・。

今回の私のように、ホイールを数セット使い回すときはもちろん(汗)

気温や気圧の変化が起きた時。高速ブレーキングでローターが発熱したとき。ホイールの装着がきちんと出来ていないとき。

さらに、ホイールのベアリングが摩耗してきたとき。ダンシングでバイクがねじれるときなんかにも・・・。

様々な環境にさらされるディスクブレーキ、ホイールの回転が止まるほどではないにせよ、軽いこすれ現象は頻繁に起きます。

ご覧頂くと一目瞭然。ブレーキローターとブレーキパッドのクリアランス(すき間)はかなり狭いです。

油圧式のディスクブレーキのほとんどは、左右のパッドが均等に押し出される=左右のパッドが均等にすり減っていきますが、使い込んでいくと、どうしてもこすれ現象は起きやすくなります。

やってみよう!ディスクブレーキの位置調整

どうしてもローターとパッドが接触してしまう時は、簡単な調整で解決できます。トライしてみましょう!

①キャリパー固定ボルトを緩める

ディスクブレーキ本体(キャリパー)をフレームに固定しているボルトを緩めます。

上と下と、2本のボルトです。

緩めすぎる必要はありません。ボルトの頭とキャリパーとが接触しているくらいほんの少し緩めるだけで十分です。

②ブレーキレバーを握る

ブレーキレバーを強く握ります。パッドがローターをはさんで、キャリパーの真ん中にローターが位置されるはずです。

③目視で微調整する

②の作業でだいたい位置は合うはずですが、最後は目視で確認します。キャリパー固定ボルトが緩んでいれば、キャリパーを左右に動かすことができます。慎重に少しずつキャリパーをずらして、接触しない位置に調節します。

左右のパッドとローターの間から、向こう側の景色が見えるように・・・

④キャリパー固定ボルトを締める

固定ボルト2本をを規定のトルクで締めこんで、完了です。

締め付ける反動でキャリパーが動かないよう注意です!2本のボルトを互い違いに少しずつ締めるのがコツです。

何度も言うようで恐縮ですが、「ローターとパッドが軽く接触しているが、ホイールの回転が止まるほどではない」状態で乗り続けても、問題ないことがほとんどです。

不安な時にはお店に実車をお持ちいただいて、ご相談ください!

ここで紹介した調整は、部品コンディションやパッド残量が「ある程度以上」のときには有効です。逆を言うと月日が経っていたり部品の状態がよくないと、全く上手くいかないときもあります。

ブレーキキャリパーにも色々なタイプがあります。調整が上手くいかないとき、分かりにくいときはお店まで持ってきてください。各パーツのコンディションを確認の上、解決策をご案内いたします。

スペーサーで調節してみよう

複数のホイールを、キャリパー位置を調整することなしに使い回したい・・・。

そんなときには、スペーサーを使ってローター位置を調節しましょう。それぞれのホイールのローター取付位置(オフセット位置)を揃えておけば、現場でさっと交換して、すぐに走ることが出来ます。

「6本ボルト止めタイプ」ローターの場合

柏のお店で薄いスペーサーを用意してみました。ハブとローターの間に極薄スペーサーをはさんでいきます。

付けては外して位置確認、外しては付けて位置確認・・・手間がかかりますが、ストレスなくレースを迎えるために、ここはタイムレス!

0.2mm単位・1mm未満のオフセット位置調整ができます。たくさん挟むと剛性低下を招くので注意です!そうなるケースはほとんどありませんが(笑)。

「センターロックタイプ」ローターの場合

トレックから珍しいスペーサーが発売されています。その名も「センターロックスペーサー」

発売されている厚さは1mmのみ。調整量に限界はあるのですが、救われる方は多いはずです!

困ったときはお店へゴー!

今回はシクロクロスバイク、ディスクブレーキ装備のロードバイクを教材にしましたが、MTB(マウンテンバイク)やクロスバイクでも構造はほとんど同じです。

調整が上手くいかない・分からないときはお早めにお店に自転車をお持ちください!

ディスクブレーキ歴20年以上のスタッフが状況を確認し、考えられるトラブルの可能性、最適な解決方法をご案内します。

近年のディスクブレーキは壊れにくく、便利でストレスフリーになってきましたが、外観上トラブルに気付きにくいのも確かな事実です・・・。

何度も言うようで恐縮ですが・・・困ったらお早めにお店まで~!