そのチェーン伸びてますよ。簡単チェックの方法!
こんにちは、オンザロード柏店の大高です。
皆さん、元気に走り回っていますか?台風が過ぎ去って一段と熱くなってきましたね!
今日はブレーキシュー(パッド)・タイヤに並んで、自転車の代表的な消耗品の1つのチェーンについてブログを書いてみようと思います。
実はチェーンも消耗品
え!チェーンって消耗品なの!?って思われた方、知っているけど交換の目安がわかんないよ!って方もいらっしゃるかと思います。
チェーンは概ね3,000 ~ 4,000kmで交換の時期を迎えます。これはあくまでも目安で、変速の頻度が多くより過酷な路面状況で酷使するマウンテンバイクであったり、ほとんど注油することなく使用し続けたりすると、この目安よりもずっと短い距離しか使用できません。
逆に、変速が丁寧だったり、まめに注油している場合だと、それよりも長い距離でも問題なく使えているケースもあります。
大体1,000kmを超えてくると、チェーンが少しずつ伸びだしてきます。なので一般的には、チェーンチェッカーと呼ばれるチェーンの長さを計測するスケールを使って、交換のタイミングなのかを確認します。
オンザロードに点検やメンテナンスのお見積などでご来店いただいている場合は、チェーンチェッカーにて伸び具合を確認しています。
チェーンの伸びを手軽にチェックしよう!
ですが、どこのご家庭にもこの工具がある訳けではないと思いますので、今日は「工具を使わなくてもいいチェーンの長さチェックの方法」をご伝授いたします!
まずはフロントのギアをアウターリング(外側の大きい歯車)にいれます。
それからチェーンリングに引っかかっているチェーンをつまみ、外側に引っ張ってみて下さい。この際にできたチェーンとチェーンリングの間に、どれだけ空間があるかでチェーンの伸び具合を測ります。
チェーンの長さが適正なら、チェーンリングとチェーンの長さが合うのでこの空間が僅かですが、伸びたチェーンだとこの空間が広くなります。
例えば上の写真↑の場合、チェーンリングの歯の谷間に、三日月状のわずかな空間が生じていることがわかると思います。写真では分かりづらいですが、結構な力で引っ張ってます(汗)
これはシマノの105グレードの新品チェーンなんですが、シマノの場合新品状態であってもある程度遊びがあるので、ほんの僅かに空間が生じます。
チェーンチェッカーで測ると0.25。これが新品状態の遊びの量です。
どうしてチェーンは伸びてしまうのか?
下の写真の矢印で指している部分を「ローラー」と言って、チェーンリングやスプロケットの歯と直に接している部品です。
このローラーは可動していて、回転しながら歯車に密着するようになっています。しばらく使い続けているとこのローラーが摩耗してくるので、結果的にチェーンが伸びてくるわけです。
また、チェーンのコマの一つ一つを繋ぎ止めているピンのカシメも弱くなってきますし、ピンとローラーの間にあるブッシュと呼ばれる部品も同じように摩耗で痩せてきます。
注油が不十分だったり、アウターローで使う機会の多いマウンテンバイクでチェーンの寿命が短いのは、こういった理由だからです。
伸びてきたチェーンだとこれくらい隙間が・・・
下の写真は、そろそろ寿命を迎えそうなDURA-ACEグレードのチェーンです。チェーンチェッカーでは0.5と0.75の中間ぐらいを指していますね。
シマノのチェーンの場合、だいたい0.5 ~ 0.75あたりで交換をおすすめしています。
アウターリングとの隙間はこれくらいになります。
先ほどと違って軽い力で引っ張れるうえ、より大きな半月状の空間ができているのがわかると思います。
↑これくらいですね。(親指の爪が半月状に伸びてるぞ☆といったツッコミは不要です)
これぐらいの空間が生じていたら、そろそろ交換時期が近づいてきているサインです。
これがさらに伸びたチェーン、チェーンチェッカーで1.0を超えてきたモノだと、チェーンリングの谷どころか、歯の先端まで見えるようになってきます。
当然ですが、そういったケースは即交換をおすすめしています。
「伸びたチェーン=歯車に合わないチェーン」なので、このまま伸びたチェーンを使い続けると、結果的にスプロケットやチェーンリングを削ってしまいまい、より高価なパーツの寿命を短くしてしまう恐れがあります。
変速不良や“歯飛び”の原因にもなりますので、定期的にチェーンの状態をチェックしてみましょう!
サードパーティーのフロントシングルギアや他メーカーのチェーンでもチェック方法はほぼ同様ですが、カンパニョーロのチェーンや最新の12速モデルだったりすると、伸び具合がやや異なってきたりするので、ご来店時に点検をお申し付けいただけるといいかもしれませんね!
以上、柏店の大高でした!